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百薬の長 🍺 【C部長】

酒飲みの両親と祖父母の血を引く私は大酒飲みである。食事時に酒は欠かせない。何も特別なこ
とがなくても無意識に酒盛りの準備を始めてしまう。
数時間もすれば酔いはすっかり醒めてしまうのになぜ酒を飲みたくなるのだろう。酔っていると
きは確かに気分が高揚する。一時の快楽のために酒を飲むということか。「生活習慣」とはよく
言ったものである。幸いにもこれまで健康診断で飲酒を制限されたことはない。よほど頑丈な肝
臓に恵まれたらしい。

外食時には酒を飲まない人と比べて酒飲みは倍の飲食代金がかかると意識はしても、酒をウーロ
ン茶に替えることはない。そもそも酒なしで外食したことがないので、そんなことは一切気にな
らない。
飲食店での酒類の原価率は低いので、お店にとって酒飲みはありがたい存在だ。そのせいか、割
とお店の人に顔を覚えられる。街を歩いているときにお店の人に声をかけられたこともある。こ
ちらは向こうを知らなくても、向こうは私を知っているということである。飲食店の人はさすが
接客のプロだ。人の顔を覚えることが得意なのだろう。

歳をとり体もそれなりに衰えてきた。酒量が減り、食が細くなってきた。
毎年元日の朝から日本酒一升をペロリ。ビール大瓶1ケースも軽々。焼酎4合瓶2本も余裕で飲
みきれたのは昔の話。今はワイン3本で酩酊する。
かつては酒が回ると満腹中枢が壊れてしまい、底無しに食物を欲した。締めにラーメンは当たり
前。カツ丼をおかずに白飯なんてことも茶飯事。大好物なのが夜明け前の総菜パン~コロッケパ
ン、焼きそばパン、カレーパン、カツサンドにホットドッグ。今そんなことをしたらたちまち胃
が逆流を起こす。

目の前に出された酒は飲み干すのがどうやら酒飲みの習性らしい。飲む量が半端ではないので、
飲みすぎるととんでもないことが起きる。

酒の飲み方をまだ知らない若かりし頃、翌朝に中央分離帯のない大通りの真ん中で目が覚めたこ
とがある。よく自動車にひかれなかったものだ。かけていたメガネもなく、前夜持っていた書類
もない。

朝まで飲んで乗車した始発電車。強い陽射しに目が覚めると時間とカバンが無くなっていた。総
武線各駅停車を始発駅から終点まで3往復したらしい。いい加減歳をとってからの話である。

ハシゴ酒3軒目で見ず知らずの人と盛り上がり翌朝安宿で目が覚めたときには、腕時計とSUICA
を盗まれていた。どうやら薬を盛られたらしい。50歳を目前に控えた頃のことだ。

いくら酒に強いとは言え、二日酔いをしないわけではない。酷い二日酔いの朝はしばらく禁酒す
るぞと心に誓うも、夕方気分が快復すると全快祝いとばかりに飲み屋に足が向かってしまう。
酒を飲む理由(言い訳)はいくらでもある。嬉しいときは祝杯を挙げ、腹立たしいときには憂さを
晴らす。哀しいこと嫌なことがあれば一時でも忘れたいと思い縄のれんをくぐる。

酒とはずいぶん長い付き合いになる。私にとって人生を豊かにしてくれる酒との付き合いはまだ
まだ続きそうだ。飲み方次第で薬にも毒にもなる酒。適量の酒をほどほどに楽しみたいものであ
る。しかし、「わかっちゃいるけどやめられない♪」
私はアル中ではない。。と思う。😅

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